暑中お見舞い申し上げます。今年も梅雨明け目前、猛暑が連日続いております、夏の高校野球福岡県大会の予選も始まり、博多祇園山笠も終わりいよいよ夏本番です。熱中症に気をつけて今年の夏を乗り切りたいと思います。皆様もどうぞご自愛くださいませ。

 久しぶりの更新となりました。地価がピークあるいはピークアウト?非常に微妙な時期にさしかかり、売り手さんと買い手さんの様々な思惑が広がり相談事等が急増しています。
 そのような中7月初旬に平成29年分の相続税路線価(福岡)が発表されました。最高路線価では佐賀が25年ぶり、小倉が24年ぶりに上昇し、福岡都心部を中心とした地価上昇が他県、他都市中心部に波及している事を示しています。路線価格は、平成29年地価公示価格に概ね連動しており、双方とも不動産鑑定士が鑑定評価を行った上で、最終的に当局が適正な価格を判断して公表しています。
 その中で博多駅中央街の丸井が入る「KITTE博多」前が40.5%の上昇でした。南隣の「JRJP博多ビル」前が37.2%でした。JRJP博多ビル対面には、地価公示地博多5-1(日本生命博多駅前ビル)が存し、H28/1~H29/1までの1年間の変動率が20.4%であったことからして、道路を隔てた対面の「KITTE博多」前、及び 「JRJP博多ビル」前の上昇率の大きさ(約2倍)が窺えます。それだけ劇的に変化し、多くの集客が行われていることの証でもあります。

KITTE博多
JR九州「博多駅」

 空前の低金利や旺盛な投資意欲、オフィス需要の増大に対し、供給されるオフィスが絶対的に少ないという現実があります。市内にホテルが25,000室あるなか、来年以降約2,500室が供給される予定であります。その中でも、博多駅周辺には今年一月以降再来年にかけて、約16の新築ホテルが開業または開業予定であり博多駅前の勢いが感じられる今年の路線価の公表でした。
 なお、福岡管内の税務署の中で、最高路線価が下落しているのは、県内では地域経済の停滞が続いている若松、直方、田川、大川の各税務署管内でした。

(株式会社第一鑑定リサーチ 不動産鑑定士 吉田稔)